まゆまゆが大学院に入るまで⑥ 試験対策(専門)編
こんにちは、大学院生まゆまゆです。
今回は一次試験のうち、専門の試験対策についてお話します。
まゆまゆは自分の専門の日本史の試験のことしか分からないのですが、基本的な対策や取り組み方はどの分野にも通ずるところがあると思うので、紹介していきます。
①専門の試験ってどんなかんじ?
大学院入試を受けようとしている方は、興味、関心を深く追究したい、
そんな思いを持っていて、自分が研究するテーマやそれに関連することには強いでしょう。
確かに、自分の専門分野を掘り下げ、説明できることは必要です。
しかし、大学院入試の専門の試験では
専門分野全体が試験範囲
ということを肝に銘じておいた方がいいと思います。
例えば、まゆまゆの専門である日本史の場合、古代、中世、近世、近現代の内、専門とする時代の問題を選んで解答する形式の問題もありましたが、自分の専門に加えもう一時代、多くて二時代の問題を解答しなくてはならないパターンもありました。
つまり、古代から近現代まで、一通り学んでおく必要があったということです。
ちなみに、まゆまゆが遭遇した問題形式は次の通りです。
- 史料の読み下し、現代語訳。「史料について知ることを述べよ」という形で、史料が書かれた背景について論述。
- 挙げられた歴史用語4つの内、2つ(それぞれ時代が違うもの)を選んで説明。
理系や他の人文科学系の学問の場合がどうなのかはわかりませんが、歴史学分野の場合はおそらくこのような場合が多いです。
②専門試験の対策
まゆまゆ実践した試験対策は主に3つ!
- 過去問で問題の傾向把握
なんといっても過去問!
あくまでも日本史の場合の話になってしまいますが、用語の説明が多かったら、高校時代に使っていた教科書、用語集にまでさかのぼって改めて勉強する、史料読解の問題が中心になっているなら、漢文の基礎(返読文字とか)までさかのぼって勉強するというように、対策の方法もおのずと分かってきます。
- 大学院の教授の著書を読む
大学院入試の問題は教授の裁量によって出題されます。
つまり、教授の専門が色濃くでた問題になる傾向になるのです。
そこで、教授の論文、著書を読めば、そこで引用されていた史料や言及されていたことが出題されることがあります!
受験校を決めたら、教授の著書、論文をすぐにピックアップし、必ず読んでおきましょう。
- 教授、大学院生の先輩に添削してもらう
大学院入試の過去問には解答が存在しません。とはいえ、自分の解答が正しいのか分からないまま進むことは危険なので、教授や大学院生の先輩に見てもらって、間違いを指摘してもらいましょう。
ちなみに、まゆまゆは過去問を解いたら、教授にゼミの後の時間で添削、指導していただきました。また、大学院生が勉強会などを主催していたら、そこに参加させてもらって教えてもらうこともありです。
以上、大学院入試の専門の試験についてお話しました。
自分で解いて勉強することも大事ですが、専門分野に関しては、その道プロである教授、先輩など、周りの人を巻き込んで対策した方が、自分にとっても学びを深めることができ、効果的です!
次回は、大学院入試の面接試験についてお話します。
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まゆまゆが大学院に入るまで⑤ 大学院入試(英語)対策編
みなさんこんにちは!
大学院生まゆまゆです。
今回は、大学院入試の内、英語の試験の対策についてお話します。
①どんな試験問題?
まず、問題の形式と特色について。
試験問題の形式は、私の経験上次の3パターンありました。
- 長文の空所に適切な単語を補充
- 長文の中の傍線部を和訳
- 長文のパラグラフ全体を和訳
こんな感じで大問が2~3つあるという形式です。
大学院入試の英語の過去問を見たことがある方は分かると思いますが、大学入試と違って、問題量が少なく、一見簡単そうに見えます。
しかし、
ちゃんと対策していないと、痛い目をみることになります!
その理由は主に3つ。
- 出て来る単語が高度
大学院入試で出題される英文は研究論文が中心なので、大学入試では覚えなかったような、専門的な英単語がたくさんでてきます。空所補充でも英文訳でも、単語が分からなければ選択肢を絞ることも、文章の内容を理解して正確に訳すことも難しくなります。
- 不自然な訳をすると容赦なく減点される
例えば it や that などをそのまま「それ」「あれ」と訳す、文法に沿いすぎて日本語として不自然に訳してしまうと、容赦なく減点されてしまいます。
問題量が少ない分、ミスが積み重なると、気づいたら合格点に満たなくなってしまうということにもつながりかねないのです。
- 英語の試験が足切りになっている
専攻や大学によって比重は異なると思いますが、私が受験した大学院はどこもこういったスタンスをとっていました!なので、専門がどれだけできていても、英語の試験で点数がとれていないと、落ちてしまうということもあります。
②試験対策・おすすめの参考書
大学院入試の英語は基本的に、独学で対策することになります。
大学によっては、大学院入試向けの英語の授業が開講されていることもあると聞いたことはありますが、おそらくほとんどの大学ではそのようなことはないのではないでしょうか。
しかし、
独学でも十分対策は可能です!
私がした対策は次の3つです。
- 『院単』で語彙力強化!
『院単』は大学院入試対策のために作られた単語帳。大学院入試の過去問を解いていると、おそらくこの単語帳に載っている単語がいくつかでてきます。私は外出する時は、ほとんどいつも持ち歩いて見ていました。
- 『大学院入試の英文法』で和訳の特訓!
自然で分かりやすく訳すには文法の知識が不可欠!『大学院入試の英文法』は『院単』同様、大学院入試のために作られた参考書。分かりやすくて、たくさん和訳の練習ができます。
- 過去問で問題の形式に慣れる!
そして、問題の形式をしるためには過去問!専門の試験もそうなのですが、大学院入試の過去問には解答がありません。ですが、一通り解いてみて、分からなかった単語を『院単』なり辞書で、『大学院入試の英文法』で文法を確認するなどのことはできます。どんな文章を出す傾向があるのか、どのくらい和訳をさせるのか、分量と特徴をつかんでおきましょう。
以上、大学院入試の英語対策についてお話してきました。
英語は足切りになりますが、それは裏を返せば
専門ができていなくても、英語ができていれば、合格する可能性が高くなる
ということです。
まゆまゆは日本史専攻で、今のところ研究で英語を使う機会に遭遇したことはありませんが、論文投稿をする際には英語で論旨を書くこともあります。
なので、英語はどの専攻でも学ばなくてはならないのです。
がんばって入試の段階から勉強しましょう!
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まゆまゆが大学院に入るまで④ 大学院入試の過去問編
大学院生まゆまゆです!
今回は、大学院入試の過去問について紹介します。
①大学院入試の過去問ってどんなかんじ?
まず、大学院入試がいかに特殊か、大学入試と比較して考えてみましょう。
大学入試の場合、
内容:出題の仕方、形式はそれぞれだけど、基本的に高校までで習った範囲から出題。
量:科目は3教科から5教科7科目。限られた時間の中で大量の問題に解答する。
大学院入試の場合
内容:その大学院の教授の裁量で自由に出題。論述や現代語訳、日本語訳の問題が多い。
量:筆記科目は2~3。1科目ごとの出題量も少ない。→少しのミスが命取りに!
ざっと比較してみましたが、簡単にまとめると
- 出題に関する決まりはない
- 専門分野についての知識と、論じる能力があるかどうかを試されている。
ということかなと思います。
出題に決まりがなく、教授が自由に出題できるということは、教授の趣味嗜好や思想についていけるかを試されています。
そして、大学院入試で試されている知識とは、主に資料を読み取り、説明できることです。
まゆまゆが専攻する日本史の場合、歴史書や文書を読み、その内容や書かれた時代背景が説明できるか、ということです。
また英語の試験の場合だと、英語の論文を正確に読むことができるかを試されています。
大学院入試では、学力のみならず、教授との相性、研究者の卵になるにふさわしい能力があるかを見られているのです。
②過去問の入手方法
大学入試では、赤本を本屋さんで買うなり、図書室や進路指導室でコピーするなりして入手しますよね。
では、大学院入試の過去問はどのように入手するのでしょうか。
それも、
大学それぞれで異なります!
実際にまゆまゆが受験した3校で見てみると、、、
- 母校
事務所の窓口まで行って、学年、専攻、入手したい過去問の年度、科目を伝える。
そして、過去問が収められた大きいバインダーを借りて自費でコピーする。
- 今いる大学院
研究科のホームページで過去3年間の過去問を公開しており、ダウンロードすることができる。
- チャレンジ的に受験した大学院
大学受験の赤本同様、過去問が販売されており、生協で購入可能。
このように、3校それぞれで公開の仕方が異なっていました。
中には説明会で前年度の過去問1部をもらえるところもありましたが、それでは対策に不十分なので、数年分入手する方法を確認しましょう!
次回は試験対策での体験談をご紹介します!
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まゆまゆが大学院に入るまで③ 大学院入試に向けての情報収集編
こんにちは、大学院生まゆまゆです。
今回は、大学院入試に向けての情報収集を紹介します!
大学院入試関連の情報は大学のホームページなどで入手することもできます。
しかし、それだけでは試験対策や大学院生生活など、具体的に何をすべきか、何をするのかイメージがわかないと思うんです。
だからこそ、
現場に赴き、人に出会うことによって情報を入手すべき!
具体的には次の方法が考えられます。
1.入試説明会への参加
前々回(まゆまゆが大学院に入るまで① 大学院入試・外部の大学院受験の決意編)でも述べましたが、大学院進学説明会には絶対出るべきなんです。
なぜなら、絶好の情報収集の機会だからです。
まず、説明会では教授陣、ゼミ生の方が登壇する機会があり、ゼミで何をしているか、入試対策ではどのようにしたのか、その大学院の雰囲気を知ることができます。
また、一通り説明会が終了したら、教授やゼミ生の方と直接質問したりできるチャンスもあります。
中には説明会に行った時に、出願書類一式がもらえる場合もあります。
つまり、説明会に行かないと入試対策うんぬん以前に出願できない可能性もあるのです...
絶対に参加しましょう!
2.大学院生の先輩とつながる
そしてやはり、実際に学ばれている先輩に伺うこと!
大学によっては、学部生向けのゼミに教授の補佐として大学院生の先輩が参加されていたりすることもあると思います。
そんな時、思い切って先輩に話しかけて、大学院進学に興味があることを伝えてみましょう!
きっと色々教えてくれると思います。
ちなみに、まゆまゆが学部4年間を過ごした大学では、学部生でも興味があれば、大学院の授業を履修できる制度がありました。
そこで取得した単位はそのまま進学したら、そのまま使えるというもの。
まゆまゆは外部の大学院に進学してしまったので、そこでの単位を使うことはありませんでしたが、大学院の授業をそこで体験できたことはとてもよかったです。
大学院生の先輩と接する機会が少ない場合、まず教授に話せば、大学院の情報を教えてくれますし、大学院生の先輩にもつないでくれるでしょう。
外部の大学院を受験する場合も、説明会で登壇されていた先輩とお話したあとで連絡先を交換をすれば、説明会後も質問することが可能です。
一人で集中して取り組むことも大事ですが、
人とつながってこそ、有益な情報収集は可能なのです。
以上、情報収集についてお話してきました。
現在、大学院進学を選択する人は少数派で、ほぼ孤独な戦いになります。(特に人文学系では)
その中で教授、大学院生の先輩とつながることは
応援してくれる人がいる
そんな状況を作ることです。
ぜひ、実践しましょう!
次回は、大学院入試の過去問についてお話します。
質問はコメント、twitterまで!
まゆまゆが大学院に入るまで② 大学院入試の概要編
こんにちは!大学院生まゆまゆです。
今回は大学院入試の流れと試験内容についてお話します。
大学院入試は、基本的に
一次試験:筆記(英語、専門)*専門によっては第二外国語も入ることがある。
二次試験:面接
この二つから構成されています。
この構成に関しては、おそらくどの大学院でも同じです。
しかし、大学院によって受験の日程、流れ、科目は様々なんです。
私は母校を含め計3校の大学院を受験しましたが、それぞれ科目と試験の流れは次のようでした。
- 母校の大学院
一次試験:英語、専門、第二外国語
二次試験:面接
日程は10月半ばくらいで、合格発表は11月初め頃。
出願の時には研究計画書を提出。
ここの特徴はどの専攻でも第二外国語の試験があるということ。
第二外国語というと、中、韓、仏、独、西、露だと思いますが、なんと古文書学という選択肢もあり、日本史専攻の私は古文書学で受験しました。
午前に一次試験、午後に二次試験があり、一日で大学院入試の全てを終わらせるような流れでした。
- 外部の大学院①(今いるところ)
一次試験:英語、専門・・・9月半ば。試験の数週間後に一次合格発表。
二次試験:面接・・・2月初め
一次試験と二次試験がここまで空いているのは、卒業論文も審査対象に含まれており、その提出を加味した上で日程が組まれているため。
- 外部の大学院②(チャレンジ的に受験したところ)
一次試験:英語、専門・・・2月初め。試験の一週間後に一次合格発表。
二次試験:面接…2月半ば。合格発表は2月下旬。
ここは一次で不合格となってしまったので、二次試験がどうだったかはわからないです(ぴえん)
独特だったのは、出願の時に研究計画書を提出し、さらに一次試験日直後までに卒業論文も提出しなくてはならなかったという点です。
一次試験が合格しているかも分からない中、卒業論文を出すというのは賭けですね。。。まぁ、落ちてましたけど。。。
このように、一概にどこもこの時期に試験がある、ということはなく、本当に大学院によって全然違うんです。
次回は、大学院入試、進学に必要な情報収集についてお話します。
質問や体験談はコメントまで!
まゆまゆが大学院に入るまで① 大学院進学・外部の大学院受験の決意編
こんにちは、大学院生まゆまゆです!
今回は、まゆまゆが大学院進学と外部の大学院を受験することを決意するまでのお話をします。
① なぜまゆまゆが大学院進学を決めたのか
② なぜ今いる大学院に行こうと思ったのか
③ まとめ
① なぜまゆまゆが大学院進学を決めたのか
私は子どもの頃から日本史が大好きでした。
中学校、高校でもそれは変わらず、大学受験では計9校の歴史学が学べる学部学科をひたすら受験、某都内の私立大学の文学部史学科に進学しました。
大学では、博物館学芸員の資格課程を履修し、学芸員という職業に興味を持ちました。
ただ、学芸員の求人の多くは、修士課程修了が条件になっています。
専門性のある職業につくには、大学院に行かねば
そう思い大学院進学を決めました。
② なぜ今いる大学院に行こうと思ったのか。
実は今いる大学院は、学部4年間をすごした所とは違う大学の大学院なのです。
なぜ、違う大学の大学院に進学を決めたのか。
理由の1つは、
研究環境の良さ
今いる大学は、図書館や研究室、院生が自由に使えるラウンジなど、施設面での研究環境が充実しています。
高校時代や大学時代にお世話になった先生方にも、ここの大学院を修了された方が何人かいらっしゃるのですが、みなさんとてもこの点を評価し、まゆまゆに勧めてくださったのです。
また、大学院進学説明会の中で、ゼミでどのようなことをしているのか、大学院入試にはどのような対策をすべきか、お話を聞いている内に、「ここで学びたい!」という思いが強くなり、受験を決意しました。
③ まとめ
以上、大学院進学と外部の大学院の受験を決意するまでのお話でした。
今回の話の要点は次の3つです。
- 何のために大学院に行くのか(何になりたいか、何を学びたいかetc)をはっきりさせるべし。
- 進学説明会に参加して情報収集。
- 外部の大学院を受験するなら、今いる大学の大学院と何が違うのか(研究環境、ゼミの様子、自分の専門にあった教授がいるetc)を把握する。
この3点は、後々の面接試験でも重要になってきます。
大学院進学を決めたら必ず取り組んでおきましょう!
質問や自分はこうだった、という体験談がありましたら、ぜひコメントまで!
はじめまして!ブログはじめました!
みなさん、はじめまして。
大学院生まゆまゆです。
その名の通り、現在大学院生です。
所属は博士後期課程、専門は日本史です。
日々、研究に、就活に、時に迷走しながらも取り組んでいます。
今回は初投稿ということで、なぜブログを始めたのかについてお話します。
理由は2つです。
まず1つ目は、大学院についての情報発信!
私は新型コロナが猛威を振るい始めた2020年に修士課程に入学し、大学院生生活をスタートさせました。
そもそも、学部4年間を過ごした大学とは違う大学の大学院に入ったので、施設の使い方もシステムも何も分からない状況。ゼミも全面オンラインなので、同期の院生の方、先輩方との交流もありませんでした。
このような経験の中、私が思った事。
それは、大学院生生活に必要なのは、情報だということ!
論文執筆や文献の探し方、学会報告での注意点といった研究に関する情報、奨学金やバイトなどの生活に関わる情報、就活に関わる情報…
色々な経験談や方法を知っておくことで、やるべきことの指針が見えて、スムーズに事を進めることができます。
そこで、私自身が経験したこと、失敗したこと、やってよかったと思うこと、いろいろこのブログで発信することにしたのです!
そして2つ目。
実は私にはある計画があります。
それは、
大学院進学、大学院生活、研究生活に役立つ情報サイトを作ること!
一般的に、大学院ってどんなところか何をするのか、修了したところでどうなるのか、イメージわかないですよね。
大学院生の方も、就職するの厳しいかも、論文投稿どうすればいいんだろう、とか分からないことってたくさん出てきますよね。
私もそうでしたし、今もそうです(笑)
だからこそ、大学院に特化した情報サイトがあれば、不安が少なからず解消されるのでは、と考えたのです。
ただ、私が経験したことは文系の歴史学分野でのことです。
理系の方、社会人院生の方がどのように動いているのか分からないですし、留学したことも、学振が通ったこともありません(泣)
そこで、私自身色んな院生と知り合ってサイト作りの情報収集をしたいと考えています。
長くなってしまいましたが、大学院生の方、大学院進学に興味がある方、大学院生が普段どんなことをしているのか気になる方、読んでくださると幸いです!
質問や自分はこうだった、という話があればコメントお願いします。
どうぞよろしくお願いします!